ゆるくて自由な旅の組み方 1ヶ月ヨーロッパひとり旅の記録

1か月のヨーロッパ個人旅行に行ってきたと言うと、「どうやって行ったの?」と聞かれることがしばしばあったので、「旅行プランの立て方」を書いてみました。これから海外旅行を検討している方の参考になれば幸いです。
はじめに:ヨーロッパだけに絞った理由
7年勤めた会社を退社したので、退職時恒例の長期旅行へ行くことは決めていました。
最初は「世界一周チケット」を使って南米やオセアニアも回るプランを考えていました。でも、長距離フライトの疲れや、夏から冬まで気温差のある地域をまたぐと荷物が増えてしまうのがネック。結果的に、1ヶ月間ヨーロッパに集中して回る旅に決定。33日間で6か国23都市を周りました(乗り継ぎの香港を入れると7か国24都市)。
1. 行きたい国と都市をリストアップ
まずは、「どの国の、どの都市に行きたいか」をざっくりリスト化。
この段階では“その都市で何をするか”までは未定でもOK。
都市によってはしっかり予定を組んだところもあれば、完全にノープランで現地入りした場所もあり。旅の密度は自分の好みで調整できる、これが一人旅の良さ。
最終的な旅程はこちら |
成田→香港 →【イタリア】ミラノ、ベルガモ、コモ →【スイス】メンドリシオ →【ドイツ】ベルリン、ライプツィヒ、トルガウ、ケーテン →【ポーランド】ワルシャワ、クラクフ →【オーストリア】ウィーン →【マルタ】バレッタ、スリーシティーズ、マルサックスロック、スリーマ →【イタリア】カターニア、シラクーサ、バーリ、マテーラ、アルベロベッロ、ナポリ →【スイス】チューリヒ、インターラーケン →【イタリア】ミラノ →香港→成田 |
2. 旅のテーマと柔軟さのバランス
たとえばライプツィヒは、ホメオパシーの祖・ハーネマンを辿る旅。彼が学んだ大学や暮らした場所、銅像、博物館、施設の開館時間まで調べ、近郊の都市をどの順番で巡るかまでスプレッドシートで組みました。
逆にポーランドは、イタリア滞在中にたまたま私がワルシャワ滞在のタイミングで「ショパンコンクール予選が開催される」と知って急遽予定に組み込んだ。チケットが取れたのは奇跡。そういう偶然も旅の醍醐味。
3. ルートづくりと交通手段の決定
まずは日本からのIN/OUTの場所をミラノに決定。理由はフライトが安かったのと、以前住んでいたイタリアをゆっくり周りたいと思ったので。
その後の国と都市をどうまわるかのルート決めにはGoogleマップとChatGPT先生を併用。都市間の距離感を見ながら、どこを飛行機にしてどこを電車にするかを考えます。
ヨーロッパ内の移動手段、今回使ったのは以下。
- LCC(格安航空会社)
- Ryanair
- ワルシャワ→ウィーン 1時間15分
- カターニア→バーリ 1時間10分
- easy Jet
- ミラノ→ベルリン 1時間40分
- ナポリ→チューリヒ 1時間50分
- MALTA Air
- ウィーン→マルタ 2時間20分
- マルタ→カターニア 45分
- Ryanair
- 鉄道
- イタリア:ミラノからコモ、ベルガモ、メンドリシオへ
- ドイツ:ベルリンからライプツィヒ、ライプツィヒから周辺都市へ
- ライプツィヒからワルシャワへ、6時間強。さらに遅延で7時間以上かかった。。
- ポーランド:ワルシャワ-クラクフ往復
- 長距離バス
- イタリア南部とシチリア島の各都市間移動
6時間以上鉄道はきつそうなのでフライトにしたいところ。あとは翌日の予定や金額を比較して決める感じ。
LCCは空港がやや遠いこともあるけど、思っていたほど煩わしいこともなく快適。チケットは早めに予約したほうが安く済むらしいので、早めに動くのが吉。
ちなみにDelay(遅延)はフライトでも鉄道でもあったので、そこは「運」。
4. 移動予約は「検索と購入を分ける」
安いフライトを探すのは、「スカイスキャナー」。場所を指定せず、期間もざっくり指定すると、安いフライトを探せるので、出発日と発着点をこちらで決めました。もちろんLCCも出てきます。

実際に航空券を買うときは、公式サイトから直接購入するのが◎。そして必ずその航空会社のアプリを携帯にインストールします。LCCは紙の発券をしてくれず、アプリのQRで手続きするところもあるので。また、万が一の予定変更や遅延・欠航の際、リアルタイムに手元で情報を確認できるのも便利。
鉄道・バスの移動手段を調べるのに使ったのは「Omio」(ヨーロッパ格安乗車券のオンライン予約)
。
こちらも、実際の予約は各運営会社の公式サイトやアプリから。Omioは手数料が上乗せされるので、検索専用と割り切るといいです。ただし、英語が苦手な方は、日本語対応のOmioからそのまま予約をしたほうが楽かも。特にスイスの鉄道はチケットの選択肢が沢山あってちょっと迷いました。
5. ホテルは都市の過ごし方に合わせて選ぶ
まずは「エリア」を決めます。数泊するなら中心地にして街歩きを楽しめる場所を選び、1泊だけの通過点だったり、数日滞在でも近隣の町への移動があるなら駅近のホテルで大荷物を持ち歩くストレスフリーに。
次に候補の中から絞り込み。今回はほとんどBooking.comを利用。予算の価格とレビュー評価の星数で絞り込み、時間があればクチコミもチェック。私が気になるのはシャワーの水圧なので、口コミの「シャワー」をクリックしてチェックしました。
※ちょっとした裏技。航空券もホテルも、VPNを使って別の国からアクセスすることで値段が変わることがたまにあります。なのでコレと決めたらすぐ買わず、VPNでアクセス先を変えて一応値段を見てから買いました。VPN、私はTunnelBearというツールを使っています(無料)。
※もうひとつ裏技。bitFlyerの「ビットコインをもらう」というページがあり、そこを経由してBooking.comで予約すると支払った金額の2.4%分のビットコインがもらえるというもの。ホテル代は高いので必ずここを経由してから予約しました。
まだbitFlyerの口座を持っていない方はぜひこちらから。 こちらの招待 URL からの口座開設で 1,500 円分のビットコインがもらえます。 bitFlyer なら仮想通貨を 100 円から購入可能。 ※アカウント作成時に招待コード「w02vlwsr」が入力されていない場合はご自身でご入力ください。 |
6. 観光プランはその場で組む日も
観光プランも、都市によっては前日までノープランということも。
そんな時はChatGPTに、
「●●の○時から○時までで観光プラン考えて。ここだけは必ず行きたい」
と頼むと、いい感じに提案してくれます。時々、遠回りになるような回答が来たときはさらに聞いてみると、「朝の人が少ない時間帯がおすすめ」とか「ここからの夕日がきれいなので」などの回答が。
マルタでカラヴァッジョの絵画がとても良かったので、その後の訪問予定地にもカラヴァッジョの絵画があるかどうかをChatGPTに聞いて、無事見に行くことが出来ました。
詰めすぎない予定、でも助けが欲しいときにすぐ聞ける安心感。便利な時代になったなぁと感じる場面のひとつ。
おわりに:決めすぎない旅のすすめ
旅は決めすぎないのがちょうどいい。というか、事前に1か月分の予定を全部は決めきれませんでした。笑
「ここだけは外せない」というところだけしっかり下調べと準備し、その他は自由に、元気があればあちこち行くし、ちょっと疲れたなと思ったらのんびり休みながら。観光といっても美術館・博物館もあれば大自然を堪能したり、町をぶらぶら歩いたりそんな選択もその時の気分で決められるのが個人旅行のよきところ、ですね。
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